エメラルド
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エメラルド(Emerald)は5月の誕生石。持ち主に癒しをもたらすとされています。それは、柔らかく澄んだ緑色が目に安らぎをあたえるためと科学的にも説明されています。人間の目は、太陽光に含まれる色のうち、緑色に対してもっとも感度良く作られています。このことは、緑色が人間にとってもっとも好ましい色である証なのです。ちなみに植物が緑色に見えるのは、葉緑素が緑色だけを吸収しないから。
エメラルドは、[宝石の女王]とも[女王の宝石]とも呼ばれています。もっとも希少なものは純粋な緑色またはわずかに青がかった緑色。拡大鏡で見ると、閉じこめられた結晶が形づくる木の葉に似た模様が見えます。鉱物学的には、エメラルドは緑柱石の仲間で、緑色を発色させているのはクロム成分です。緑柱石には他の色もあり、水色はアクアマリン、ピンクはモーガナイトとなります。
古代人は、この宝石が眼力と精神力をとぎすますと信じ、とても大切にしました。その緑色はもっとも目が疲れにくい色。彫刻師はエメラルドを作業机の引き出しにを入れておき、時々取り出して眺めては暗い明かりと細かい作業で疲れた目を休めたといいます。
古くから、この石は幸運と富の象徴でした。また、持ち主に未来を予見するパワーを与えるという言い伝えから、中世には予言の道具として用いられ、旅人にとっては災難や危険を免れるためのお守りでした。
古代ローマ人は、この石を愛と美の女神ヴィーナス(アフロディテ)に捧げたそうです。イスラム教の世界では、エメラルドで敷き詰められたパラダイスの緑の園という描写が数え切れないほどの書物に出てきます。エメラルドにまつわる神話はたくさん残っています。キリストが最後の晩餐に使った杯(聖杯)はエメラルドで飾られていたということです。それはのちに行方不明となり、アーサー王の騎士達が血眼で探し求めましたが、結局見つけることはできませんでした。このエピソードはミュージカル[キャメロット]に出てきます。また、クレオパトラもエメラルドを愛した
と言われています。
スペイン人は、南米コロンビア(今でも最良のエメラルド鉱山があります)やメキシコにあった最高級のエメラルドを根こそぎ略奪しましたが、それらはスペインへの帰途、海難によって海の藻屑と消えてしまいました。これらの失われたエメラルドの伝説は、映画ロマンシング・ストーン(キャスリン・ターナー主演)のように今でも生き続けています。

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